認知症を確実に防ぐ方法は、まだわかっていな
いそうです。
しかし、よく言われていることに「記憶力」
「判断力」「頭の回転力」を維持し護る為には、
(1)「適度な運動」
(2)「バランスの取れた食事」
(3)「脳を使う」
ことが大事であると言われています。
ここでは、脳を使うことについてお話します。
脳を使うにも色々な方法があります。折角なら
効果的な使い方をしたほうがいいですね。
昔の記憶を思い出して、新しい記憶を作るプロ
セスが、脳をたくさん動かす為に大切になってき
ます。名画を見たり、景色を見て美しいと思った
り、音楽を聴いたり歌ったりするのも善いのです
が、認知症予防の脳トレにはちょっと力不足です。
認知症予防の脳トレには
<昔に得た記憶> を思
い出して其の情報を利用し、リフレッシュした別
の情報を <新しく記憶する> ことの方が断然脳
はよく働き、脳トレとしてはより効果が期待でき
るのです。
これらの方法はたくさんあります。漢字を思い
出して書き取りをしたり、日記をつけたり、昔の
写真を引っ張り出して、当時の出来事を文章にす
る等、事に触れて漢字や言語に深い関りをもつこ
とが大切な認知症予防になります。若い時に学ん
だ外国語を聞いてしゃべってみる。数学がお好き
な方なら簡単な計算式を思い出して計算をするこ
とです。小学生や中学生が使う反復練習用ドリル
や少し難易度を増した問題集を解いてみるのも、
また認知症予防の脳トレの優れた方法の一つでし
ょうね。半分遊びのゲーム感覚で進めて行けばい
いのです。以上のことはインターネット上でも盛
んに言われており、認知症を遅らせる予防に効き
目が有りそうです。
そんな中で子供の頃、先生や親から聞いた論語
の話を改めて文字として知ることは、新鮮なもの
として心を震わせるものとなるでしょう。心が揺
さぶられれば記憶しようとする働きは強くなりま
す。それを憶えることは、きっと固い記憶になっ
て残っていくでしょう。これこそが認知症の予防
になるのです。
私たち日本人はみな、子供の頃に親や先生から、
論語の道徳的なお話を聞かされて育ってきていま
す。これはほぼ誰にでも強い印象のある記憶とし
て残っています。老いても消えないでいる方が多
いようです。
このようなシニア世代が、改めて論語を学びま
すと、先ず脳から <記憶の呼び起こし> が始ま
ります。子供の頃に、先生や母から聞いた道徳の
お話が懐かしく記憶として鮮やかに蘇ります。そ
して、その記憶は、今学んだ新鮮な論語の意味と
文字に合わさり、新感覚に捉えて一味違う理解を
深めながら、新らしく記憶しようとします。子供
の頃の深い印象の記憶が呼び起こされて、それだ
けに新たに始まる新鮮な記憶も、心に響いた深い
ものになるはずです。脳は、思い出したり、新し
く知って理解し、心を震わせて記憶したりと、
[再認]と[記憶]の <反芻> が起こります。脳は
とても忙しく働いています。認知症予防の為に良
い動きをしています。
新しく記憶する論語は、言い回し方が現代日本
語とは少々異なる「書き下し文」です。ちょっと
した難しさが刺激になり、認知症予防の為に善い
脳トレになることでしょう。
新たな記憶のプロセスが始まります。
脳の「長期記憶」部位で、過去の記憶の呼び起
こしから、改めて知って、その理解や新しい発見
で、驚きと高揚で心が揺さぶられます。そして
「短期記憶」や「長期記憶」に新たに記憶する歩
みが始まっています。あなたの脳は総力戦で働い
て大忙しです。脳が働けば疲れます。お茶を飲み
ながら、休み 々 楽しみながら継続して、論語を
声を出して読むことを忘れずに勉強を進めてくだ
さい。
何事も飽きっぽい私に、母はよく私に言ったも
のです。
「途中でやめたらできるものもできない
でしょう。少しずつでも最後までやり
なさい。」
孔子は言いました。
「譬えば山を為るが如し。未だ一簣を成
さざるも、止むは吾が止むなり。
譬えば地を平らかにするが如し。一簣
を覆すると雖ども、進むは吾が往くな
り。」
私はこの章句を読むたびに、子供の頃の若い母
の顔が目に浮かび、懐かしさで潤んできます。
ここで脳の「短期記憶」と「長期記憶」につ
いてお話します。
「長期記憶」は一生の記憶があるところです。
歳を重ねると、この「長期記憶」の細胞が弱って
きて、たまたまそこに記憶したものが徐々に消え
ていって、最後にはなくなってしまうのではない
かと考えています。これが認知症と言われるもの
ではないでしょうか!?
細胞の老化ですからどうしようもないと言えな
くもありませんが、消える前に思い出して(再認)
新しく記憶する動きをすれば、まだ元気な「長期
記憶」の細胞に収まってくれれば、その記憶は保
持できるのではないかと考えています。これが認
知症予防の脳トレです。
「短期記憶」は文字通り、今知ったこと、覚え
なければいけないものを記憶するところです。
そもそも「短期記憶」に記憶したものは、どの
ようにして「長期記憶」に移され、一生の記憶と
なるのでしょうか。
「短期記憶」にある記憶したもので大事なもの
が「長期記憶」に移されます。大事な物とは頻繁
に「短期記憶」から利用の為の出し入れがあった
り、其の意味を理解し心に響くちょっとした感動
があったりしたものです。
先に述べたように「長期記憶」に記憶されたも
のも、使われなければ消える運命にあります。文
章を書くことを例にして考えて見ましょう。紙の
上に書いたり、キーボードを叩いて画面に表示さ
せることも同じことです。
先ず頭の中で書きたい言葉を思い浮かべます。
文字の記憶のほとんどは、脳の「長期記憶」に在
ります。「長期記憶」から <文字> を手に伝え
紙の上に現します。この使った文字は、使われた
のだから大事なものと判断され「長期記憶」に残
ります。いつまでも使われない <文字> は、い
つしか記憶からなくなります。歳をとってくると、
使われない期間が長くなっていることに加え、脳
細胞の老化も相まって消滅する量が多くなって来
ます。脳は使えば使うほど記憶消滅を防げること
になると思います。認知症予防に脳トレが必要と
なる所以です。
記憶を護って、その記憶を保持し続ける為には、
繰り返しになりますが次のループが大事です。
記憶の呼び起こし(再認)
↓
利 用
↓
再度の記憶
「判断力」は、
経験と利用実績が基礎になります。
「頭の回転力」は、
記憶の湧き上がる量と力が源となります。
ちょっと話がそれますが、今これから利用が始
まろうとして大きな話題になっています <AI>
も基本は、脳の働きと同じ動きをします。記憶素
子に、過去から今ある広汎な知識情報を覚え込ま
せ、それを分析してまとめ上げ、問われた答えを
出すのです。膨大な情報量ですから分析するにも
かなりの処理スピードが求められます。従って、
必要とされる <IC> も最先端の2ナノプロセ
スノードの高性能で低消費電力が条件となってき
ます。この製造開発に、台湾と北海道・広島・熊
本の尖端工場がしのぎを削っています。ぜひ日本
チームには頑張って成果を出してもらいたいもの
です。
ちなみに、中国はパクることが難しくなりまし
た。
次に学習の仕方についてお話します。
記憶する学習は所詮独学になります。教師は、
記憶する為の良い独学方法を指導することが大事
です。他に教えることはないのです。そうであれ
ば、良い記憶する方法がわからず一人で悶々と苦
しむことはありません。
論語(古典)には次の四つの文種があります。
「白文(中国語)」「書き下し文」「訓読文」「現
代訳文」です。

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これから覚えようとしているのは、「書き下
し文」で、これは白文(原文)を日本語の文法順に
歴史的仮名遣いで並べ替えたものです。覚え方は、
「聞いて」→「しゃべって」→「書く」を繰り返
します。音声は次からダウンロードしてください。
➀ 机について集中できるようであれば「聞い
て」→「しゃべって」→「書く」を行いま
す。センテンス毎に、聞いて書くをしてく
ださい。よく聞き取れなかったり、言い回
しや漢字がわからなかったりして書けなく
ても、この訓練中にテキストを見ないでく
ださい。訓練が終わってから答え合わせを
します。この時に聞き取れず書けなかった
所をしっかり頭に入れてください。
また、「しゃべって」を飛ばして、いきな
り「聞いて」→「書く」もダメです。いま
脳に入った、少しでも「短期記憶」に溜ま
っている音を呼び出して、発声することが
大事なのです。
② ウォーキングの時には「聞いて」→「しゃ
べる」を繰り返してください。電車に乗っ
て発声することが難しい時は「聞いて」→
「“黙声”(念じる)」をしてください。聞
いた音を声に出すことと近い効果がありま
す。ただ、雑念に集中力が阻害されやすい
と思われます。この時もテキストを見なが
らの聞き流しは厳禁です。
この方法は中国語の音を覚える時の効果
的な学習方法なのです。
③ いよいよ「訓読文(漢文)」の学習です。
一般的にいわれる初級や中級で学ぶ論語の
訓読文には、複雑なものはありません。
「再読文字」「レ点」「一点」「上点」を
理解し使えるようになればこれで善しです。
漢文法の本を買っても、調べたいところを
読む程度にしておいた方が、これから長く
論語の勉強を続けられます。
漢文法を学んだことがあって基礎が身につ
いている方は、改めて読み直すのは善いと
思います。歴史的仮名遣いは、ただ丸覚え
してください。漢文の基礎の無い方が「之
を機に」と、本格的に“漢文法”にのめり
込むと、学習の道が定まらず、論語の学習
が嫌になってきます。嫌になると脳は覚え
てくれなくなります。
本道は論語の「書き下し文」をしっかり覚
えることです。
「訓読文(漢文)」の学習を始めるタイミ
ングは、書き下し文を空で言えなくても、
白文を見たら「書き下し文」で、だいたい
読める(言える)ようになった時です。読め
るようになれば、「再読文字」「レ点」
「一点」「上点」の正確な付け方を規則に
従って書いて覚えます。次から練習用の白
文をダウンロードしてご利用ください。
このホームページでは、論語入門としてわずか
13章句のテキスト・音声・ドリルしか準備して
いません。先ずは学習の仕方に沿ってこの13章
句の「書き下し文」を覚えて「訓読文」が書ける
ようになってください。そうすれば、これからの
論語の学習が比較的 “楽”(基礎と言うこと。楽
の意味を取り違えないように)に進められます。
何故? どうして? を、今解決しようとしない
で下さい。理屈は後でわかって来ます。
論語は全部で500章句以上あります。今全部
を覚えようとしないでください。最初の目標は、
ここにある13章句だけに集中しましょう。次は
別の40章句を覚えることになります。教材を探
したり音声を探したり、結構迷います。出来れば
「訓読文(漢文)」のある本を選んで、折角ですか
ら漢文も身に着けて下さい。指導者の助言も必要
になるところです。私にメールを下されば、其れ
なりの解決策をお話します。
コミニュケーションをとることは、認知症予防
にも有効です。学習の為の準備は脳を悦ばせます。
上手に尋ねて良い結果が得られることはあなたの
“老人力” の一つになります。
【まとめ】
論語の学習は、これまで述べ
たように「聞く」「しゃべる」
「読む」「書く」「思い起こ
す」「新たに覚える」の全て
が揃った、脳をフルで働かせ
る為、認知症の予防に良い効
果をもたらすものと思います。